CRA転職希望者必見!志望動機の書き方や重視されるポイントを解説

CRAへの転職を希望している方の中には「自分の熱意をどう伝えれば、面接官の目にとまるのか」「志望動機はどのように書けばいいか」など悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

今回は、CRA職に応募する際の志望動機の書き方や面接で重視されやすいポイントを解説します。

CRAを目指す方は、参考にしてみてください。

CRAに転職するための志望動機の書き方5つのポイント

CRAという専門性の高い職種に転職するためには、自身の熱意とも言える志望動機をいかに伝えられるかがポイントです。

そこで、志望動機の書き方のポイントについて5つ紹介します。

ポイント1:具体性を持たせる

CRAに転職する際の志望動機を書くにあたり、もっとも大切なことは具体性を持たせることです。

ただ「CRAに興味があります」と伝えるのではなく、何がその興味を引き起こしたのか具体的なきっかけや理由を述べましょう。

例えば「治験コーディネーターとして得た経験をCRAとして活かしたい」など自身の体験を織り交ぜることがポイントです。

さらに、臨床試験に関する知識などCRA業務に直結する具体的なスキルや経験がある場合は、しっかりとアピールすることも大切です。

これらの情報を組み合わせることで、CRAとして働くことができそうというイメージを読み手に与え、志望動機の説得力がアップします。

ポイント2:専門知識やスキルを強調する

採用率を高めるためには、CRAという職種を理解した上で専門知識やスキルを有している点を強調することも大切です。

志望動機を書く際には、これまでに蓄積した専門的な知識や職務に活かせるスキルを具体的に示しましょう。

例えば「GCP省令の理解」といった臨床試験に関連する専門知識を明確にすることが重要です。

過去の経験がCRAの職務にどのように結びついているのかを具体的に説明します。

自身の知識や経験を、CRAとしてどのように活かすことが出来るのか分かりやすく伝えることが出来るでしょう。

ポイント3:熱意と情熱を示す

CRAのメイン業務である臨床試験のモニタリング業務は、医薬品開発における大切な業務であり、世の中の患者様にくすりを届けるための重要な業務です。
人の命や健康の一旦を担う職業ともいえるため、CRAへの熱意は志望動機でしっかりと記載が必要となります。

CRAが担う治験や関連する業務への責任などの役割を行ううえで熱意と情熱は、志望動機において非常に重要な要素です。

治験がもたらす社会への大きな影響を理解し、その一翼を担うことへの強い意志を表現しましょう。

例えば「新しい治療法の開発に貢献し、多くの患者のQOL向上に寄与していきたい」といった具体的な意志を伝えることです。

CRAへの強い熱意と臨床試験への深い理解を示すことは、採用担当者にモチベーションの高さを感じさせることでしょう。

ポイント4:CRAの役割や仕事内容を理解すること

CRA業務の理解は、志望動機を作成する上で知識とモチベーションを示す材料になります。

CRAは、臨床試験の計画から実施、そして結果の報告に至るまであらゆるフェーズにおいて中核的な役割を果たします。

実施医療機関における立ち上げ業務やモニタリング報告書の作成など、CRAが行う業務をとその役割を理解した上で志望動機を作成することで、職種への高い理解やモチベーションの高さを示すことができます。

前職で得た経験がCRAの業務にどのように活かすことができるのかを伝えるとCRAの役割や業務内容の理解を同時に伝えることができます。

ポイント5:伝えたい内容を整理する

志望動機を作成する際、不必要な情報は避けることが大切です。

具体的には、以前の職場のネガティブな経験に焦点を当てるのではなく、CRAとして前向きに貢献したいという熱意を中心に話すべきです。

例えば「病院勤務が体力的に厳しい」という個人的な苦労は、面接官に伝えるべき内容ではありません。

むしろ「病院での経験を活かし、治験を通して多くの人の健康に貢献するために力を尽くしたい」というように、ポジティブな視点で自己の成長や貢献につながる情報を伝えるべきです。

ネガティブな情報であってもそこから学び取ったことを自身の経験とし、CRAという新たな挑戦の場で活かす意欲を見せましょう。

面接官に対して、プロフェッショナルな態度と具体的な職務への取り組み意欲を示すことができるでしょう。

医療業界における経験ごとの志望動機の例

 

 

医療業界での経験がある場合には、CRAへの志望動機の書き方に活かせる可能性があります。

ここでは医療業界での経験ごとに志望動機の例を紹介します。

薬剤師の経験がある場合

薬剤師の経験を持つ方にとって、CRAへの転職は知識とスキルをさらに深め、広げるチャンスです。

薬剤師としての薬学・医薬品への知識は、CRAとして業務を行うための基本的なスキルであるためです。

CRAは医師やその他のステークホルダーと議論を交わす場面もあり、そのような場では医薬品を含めた専門用語が多く用いられます。また医薬品の開発にかかわる職種であるため、薬学に関する知識は臨床試験のモニタリング業務を行う際に持ち合わせていると強味となる場面もでてくるでしょう。

実際にCRAとして働いている方の中にも薬剤師資格を持つ方は多く、薬剤師としての知識や経験はCRAとの親和性が高いことが伺えます。

MRの経験がある場合

MRとしての経験は、CRAとしてのキャリアにおいて強みとなります。

デスクワークの経験はもちろん、医薬品開発に関する業界理解や知識などは、CRAの業務にも役立つためです。

例えば「MR時代に磨いたコミュニケーション能力を臨床試験の各ステークホルダーとの円滑な関係構築に活かしたい」と付け加えることでチームワークの重要性に対する理解もアピールできます。

このようにMRとしての実務経験をCRAの職務に結びつけることで、採用担当者に対して自分がCRAの職に適正があることを強く印象付けられます。

看護師の経験がある場合

看護師が得られる病院内の理解、疾患に関する幅広い知識は、円滑な治験の進行に役立つスキルです

看護師として医療現場で働いた経験は、実際に治験を実施する現場の理解に役に立ちます。

具体的な志望動機の例として「医療現場で患者と関わることで更に多くの方の健康を助けたいと思い、医薬品開発分野に興味を持ちました」という内容であれば、看護師としての経験とCRAへ興味を持ったきっかけをまとめることができます。

さらに「病院での勤務を経て、チーム内のコミュニケーションの重要性を学んだので、その経験をCRAの仕事にも活かして、チームでの臨床試験を成功に導きたい」と強調することで、チームプレイヤーとしての姿勢もアピールできるでしょう。

CRAの選考で重視されるポイント

CRAに限らず選考では専門性以外にも一般的な業務スキルや求職者の人柄などもチェックがなされています。

  • 選考の合否にかかわるポイントは何か
  • CRA採用担当者が何を重視し、どのような能力を求めているのか

CRAの選考で重視されるポイントについて紹介します。

対応力や応用力

CRAの仕事は臨機応変な対応を求められることもあるため、柔軟な対応力や応用力が非常に重要です。

自身が担当をする治験で突発的なトラブルが発生した場合、CRAは迅速に状況を把握し、適切な解決策を見つけなければなりません。

また自身が担当する試験の症例組み入れが芳しくない場合は、原因を踏まえた上で関係者との議論を重ねながら具体的な解決策を導き出せる提案スキルが求められるでしょう。

これまでに対応力が問われる経験を有している場合は面接時に具体的な事例として伝えることで自身の対応力や応用力をアピールできます

コミュニケーションスキル

CRAの選考では、明るく前向きな表情・態度やコミュニケーションスキルが非常に重要です。

なぜなら、CRAは社内のスタッフ以外にも多くのステークホルダーとコミュニケーションを取りながら試験を進行させる役割を担っているためです。

CRAはモニタリングを行うため医療機関等に訪問することもあり、その際、医師や看護師、CRCなど様々なステークホルダーと円滑なコミュニケーションを取ることが不可欠です。

コミュニケーションは相手と信頼関係を構築するための方法の一つでもあり、円滑に業務を進める上でも必要となるスキルです。

面接や志望動機を述べる際、前向きな姿勢とコミュニケーションスキルをアピールすることは、CRAとしての魅力を高める上で効果的です。

論理的かつ具体的な伝え方

CRAの選考で重要なポイントの一つは、話を論理的かつ具体的な伝えることです。

CRAの業務において、社内の情報共有はもちろんのこと、医師やその他のステークホルダーとの報告・連絡・相談や調整業務が発生します。

相手が必要な情報を的確に、論理的に伝えることで、お互いの認識の齟齬が生まれずに円滑なコミュニケーションに役に立ちます。そのため論理的で結論が明確な話し方は非常に重要です。

論理的な話し方のポイントとして、以下のことが挙げられます。

・冗長さを避ける:要点を的確に伝えることを意識しましょう。

・結論を明確に:まず結論を簡潔に述べ、その後に根拠や流れを説明するように心がけましょう。結論から伝えることで、話を聞きながら要点を理解してもらいやすくなります。

選考や面接において、論理的かつ具体的な話し方を実践し、分からないことに対しても曖昧にせず、はっきりと受け答えを行うことが重要です

CRAに求められる基本スキル

CRAとして業務を行う上で必要となる基本的なスキルには下記のようなものが挙げられます。

・医療知識:医学的用語の理解

・コミュニケーション:良好なチームワークの形成

・スケジュール管理:計画的な作業と期限の遵守

これらのスキルは、CRAの役割を遂行し、臨床試験を円滑に進めるにあたって不可欠です。

ただし、応募先企業の傾向や状況によってこれらの他にも求められるスキルがある場合もあるため、応募先の企業をよく研究した上でアピールすると効果的です。

CRA転職後のキャリアパスと将来の成長可能性

CRAとしてのキャリアパスにも様々なものがあり、個人の志向やスキルに応じた選択肢が考えられます。

以下は、CRAのキャリアパスの一部例です。

・PL(プロジェクトリーダー)

PLは主に治験をスムーズに進行させる役割を担います。プロジェクトメンバーのサポートや、クライアントとのコミュニケーションを行うため、実際にモニタリングを行うCRAへの理解力と、対外的な折衝能力を身に着ける必要があります。PLは、クライアント側・現場の感覚、その両方を持ってプロジェクトを推進することが求められます。

・PM(プロジェクトマネージャー)

PLはプロジェクトの推進を担いますが、PMはプロジェクト全体のマネジメントを担当します。プロジェクトの立案・予算策定、CRAとしてのモニタリング業務に加えて、クライアントとのコミュニケーション業務全般をプロジェクトの代表として担い、治験全体を円滑に進めるためのマネジメント能力が必要となります。

LM(ラインマネージャー)

LMはCRAがモニタリング業務を行う上で必要となる知識・技術の指導などの、ピープルマネジメントを担当します。CRAのパフォーマンス向上のために各ガイドラインの教育・モニタリング報告書の確認・実施医療機関への動向・業務計画の監督などを行いつつ、CRAへのキャリア開発をサポートすることもあります。PL・PMがプロジェクト全体のマネジメントに関わるのに対し、LMはCRAの育成を通してプロジェクト進行に貢献する立場となります。

自身の興味や目標に応じて、将来の成長可能性が多岐にわたるのがCRA転職後の魅力です。

まとめ:効果的な志望動機でCRAの選考プロセスを優位に通過しよう

CRAの志望動機は、選考プロセスにおいて非常に重要です。

志望動機は、なぜこの業界や職種に興味を持ち、なぜその仕事に向いていると考えるのかを示すもので、採用担当者にとって大きな判断材料となるからです。

より効果的に志望動機を伝えるには、具体的な理由や根拠、自身の価値観や臨床研究に対する情熱を的確に表現しましょう。

また、CRAの役割や医療業界の重要性についての深い理解をアピールポイントとし、自己啓発やスキル向上に取り組んでいることを強調しましょう。

志望動機に説得力を持たせることが出来れば、選考プロセスで優位に働く可能性は高まります。

CRAに応募する際の志望動機に悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。