新設のデジタル事業へ参画。スピード感とチャレンジする機会のある環境で目標達成を目指す。

レメディ・アンド・カンパニーには、新卒として入社した方だけでなく中途採用を経て入社した方も多く在籍しています。

今回インタビューをしたAさんは、高校教員の経験を経て、2018年にレメディグループへ未経験で派遣社員として入社。データマネジメント(DM)業務に従事する中で、2020年に正社員へ登用され、現在はデジタル部で​​VR・AR技術を活用したコンテンツや臨床試験システムの開発とDMの業務を兼務されています

本インタビューでは、

  • Aさんの経歴
  • 仕事内容
  • 自ら起こしたアクション
  • 将来の目標

などについてお聞きしました。

  転職前 転職後
職種 公務員 データマネジメント職
業務内容 高校の教員
  • 医薬品開発におけるデータマネジメント業務
  • デジタル事業関連の業務

高校教員から医薬品開発の業界へ。データマネジメント業務からスタート

Aさん:前職は高校の教員でしたが、思い描いていたキャリアとのズレを感じるようになり、2018年に退職しました。ずっと公務員だったので、すぐに一般企業に採用されるとも思えず、一旦派遣社員で色々な環境を経験してみることにしました。それで、最初に派遣されたのがインテリム社(レメディグループでCRO事業を展開するグループ会社)だったんです。

インタビュアー:レメディグループとは偶然の出会いだったんですね!当然未経験の業界だったと思いますが、どのような業務からスタートしましたか?

Aさん:データマネジメント(DM)と統計解析を行うデータサイエンス(DS)部門に配属され、主にDMやEDCシステム構築の業務に携わりました。治験で収集されたさまざまなデータを、DMという立場で統計解析に渡せるよう、よりきれいなデータに精査して引き継ぐ“最後の砦”のような業務だと教わりました。最初は右も左もわからない状態で、とりあえず手を動かすといった感じでしたね。

インタビュアー:未経験で最初は大変だったんじゃないですか?

Aさん:お恥ずかしながら、専門用語の意味もまったくわからないところからスタートしましたが、部署の方々が本当に温かく、丁寧に順序立てて教えてくださいました。

「当たり前を疑え」社内のスローガンに奮起し、入社から2年で正社員登用

インタビュアー:入社から2年後の2020年には正社員に登用されているとのことですが、どういった経緯だったのでしょうか?

Aさん:DMの業務に従事する中で、この仕事をもっと深く知りたい、上流の部分から関わりたいと思うようになり、当時の上長にその気持ちを率直にお伝えしました。もちろんそれですぐに正社員になれるわけではありませんが、通常は派遣社員が行わないような領域まで、徐々に仕事の幅を広げてもらえるようになりました。

インタビュアー:派遣社員と正社員で業務の内容はどのように違うのでしょうか?

Aさん:派遣社員の立場だと、指示通りの手順で進めていく業務が多かったです。日々のルーティンワークや、システムのヘルプデスクのような業務です。業務の幅を広げたいと上司に相談をしてからは、DM関連の仕様書や報告書を作成したり、DM業務の計画や実施に直接関わるような業務が増えて、より一層仕事にやりがいを感じるようになりました

正社員になりたいと思ったもう一つのきっかけが、「当たり前を疑え」という社内のスローガンでした。2018年に社長が掲げた言葉で、それが当時の私に非常に刺さりました。世の中がどんどん変化し、新しい情報が次から次へと出てきます。その中で甘えていたら置いていかれるなと気を引き締めるきっかけになり、正社員に向けて頑張る気持ちを後押ししてくれました。今でも大事にしている言葉です。

新設されたデジタル部への異動を目指して、自らアクションを重ねた日々

Aさん:2022年にデジタル部が新設されて、当時私が所属していたDS部の部長が兼務で参画されました。時々部長から聞く事業内容がとても楽しそうで、XRメタバースや分散型臨床試験(DCT)など、新しい技術によってこれからの医療・ヘルスケアの業界が急速に変化していくであろうことが伝わってきました。

元々ブロックチェーンやNFT(非代替性トークン)に興味があったこともあり、自分が所属する会社が最先端の技術を活用した事業に参画することに衝撃を受けました。スマートフォンが世界に普及していったように、まだ今はそこまで知られていない技術であっても、きっとそれが当たり前になる時代が来る。そこに自分も参画できたら、どんなに楽しいだろうかと急速に興味を持ちました。

インタビュアー:実際にデジタル部に異動するのは、部門新設から一年半ほど経過した2023年の夏頃でしたよね。興味を持ってから異動までの経緯を教えていただけますか?

Aさん:結構大変でした(笑)。デジタル部ができてから、社内で新技術が体験できるワークショップが定期的に開催されていました。VRゴーグルやハプティクスグローブを試せたり、メタバース空間を体験できる会で、そういった場に参加しては、上長の方に私も事業に参画したい、異動でなくてもいいからやらせてほしい、とつぶやいていました(笑)。

ただ、ひたすらやりたいと言ったところで、あなたは何ができるの?となってしまうと思ったんです。その間もデジタル部にはどんどん人が採用されていくし、研修の一環としてVRアカデミー(株式会社VRデザイン研究所が運営する、日本初のVR専門の教育機関)に通う人も出てきて、焦りも出てくるし、正直悔しかったですね。そこで私が考えたのは、「今のデジタル部に足りていない人材になろう」ということです。

プログラムを組める人はすでにいて、私が太刀打ちできる領域ではありませんでした。他に何か入り込める余地はないだろうかと考えて、これだと思ったのが3Dモデリングでした。当時社内にモデリングができる人はいなかったし、元々趣味でイラストを描いたりすることは好きだったので、自分の得意分野とも重なりました。そこで思い立ったが吉日、年末のボーナスで新たにPCを買って、自主的に3Dモデリングの勉強を始めました。

インタビュアー:行動力がすごいですね!モデリングを勉強されて、そのスキルは社内にどうやってアピールしていったんですか?

Aさん:機会があればデジタル部の人たちに、こんなことできるんですよ、とモデリングでつくった作品を見せていました。本格的な転機はDIA(医療品開発関連のイベントや学会を主催する非営利団体)のイベントに出展する際の、オリジナルキャラクター制作に関する社内公募でした。私が応募した案についても、最終的には平面ではなく3Dでちゃんと動くように設計しました。そのキャラクターを採用いただく機会もあり、モデリングができる人が社内にいるらしいと知られていきました。

インタビュアー:自分がやりたいことをやるために、自分の価値を磨き続けて、かつそれを周囲に発信していった結果ですよね。そういった経緯を経て、何が異動の直接的なきっかけとなったんですか?

Aさん:年に数回開催される、社長と役員と共にディスカッションを行う「役員合宿」に参加することができました。合宿の終わりに、参加者一人ひとりが社長に一言伝える機会があります。社長に直接思いを伝えられる機会は限られているので、思い切ってデジタル事業の新技術を自ら開発していきたいという強い思いを伝えました。

それがきっかけとなり、後日社長に直接プレゼンする機会を得ることができました。プレゼンの場では、デジタル部が開発を進める臨床試験システムに自分のデータマネジャーとしての経験が活かせることや、独学で習得したモデリングスキルについてお伝えした結果、念願のデジタル部への参画が叶うこととなりました。

チャンスをつかみデジタル部へ参画。経験を活かしながら、新たな業務への挑戦

Aさん:デジタル部では、分散型治験を目指す臨床試験システムの開発を行っています。このシステムは、臨床試験の業務を総合的に効率よく、安全に、正確に実行できるバーチャル治験を可能にするシステムで、将来的には被験者が病院に来院しなくても治験が行えることを目指して開発しています。私はそのシステムの開発に入りながら、一方で兼務としてデータマネージャー(DM)の立場でも運用をしています。

インタビュアー:DS部での経験も活かしながら兼務しているということですね。

Aさん:はい。私自身もデータマネジャー(DM)の経験を完全に捨ててしまうのは怖かったですし、周りの人たちにもそこはぜひ活かしたほうがいいと言っていただきました。兼務することで業務量は増えますが、過去の経験も活かしながら、新しい領域の経験も積めるのは、まさに“良いとこ取り”の状態でありがたいです。

これまでのDMでは、主に承認を経た市販後の調査が業務の中心でした。現在デジタル部として開発中のシステムについて、DMとしての立場で運用するケースもあり得ると考えています。デジタル部として自社開発のシステムに関わりながら、DMとしての新たな経験も積むことができる環境は大変貴重だと考えています。このようにDMとデジタルの領域で当然接点が出てくるので、そこを上手く繋げて自らの強みとして育てていきたいです。

誰にでもチャンスがあり、周りも否定せずに応援してくれる環境

インタビュアー:どんな時にやりがいや楽しさを感じますか?

Aさん:楽しいことはたくさんあります!例えば、デジタル部には私が所属するシステム開発のチームと、XRチームがあります。2つのチームはお互い助け合っていて、よく情報交換もします。XRチームから聞いた新しい技術の情報を、私の関わる領域だとどんなことに使えるかなと考えるのが楽しいです。

デジタル部では、新規事業ということもあり社長と直接メールでやり取りする機会がかなり多くあります。日々の業務報告を社長に直接メールすることになっており、そのメールにできるだけ新しい技術やサービスにつながりそうなニュースを含めて送るよう意識的に取り組んでいます。もちろん何もネタがないときもありますが、新しいことを自ら創っていかなくてはならない部署なので、楽しみながらトライしています。社長から「面白いね、じゃあ企画つくってみてよ」と良いお返事をもらえるまで、100個、1000個と投げ続ける面白さがあります

インタビュアー:毎日はすごいですね!Aさんのような企画することが好きな人にとって、レメディはチャンスが多いですよね。

Aさん:それは入社以来ずっと感じています。とにかく社内公募が多いですよね。何かのアイデア募集とか、こういう業務にチャレンジしないか、とか。誰でも手を挙げられる環境で、入社したばかりの人からチャンスがあります。周りの人たちも否定せずに応援してくれる社風ですよね。

普段から部署を横断する仕事が多いので、わからないことがあったら部署の垣根なく、すぐに聞きに行きます。今進めているシステム開発でも、臨床側の意見もIT側の意見も両方聞いて、正直衝突することもあります。でも、こんなのだめだよ、と頭ごなしに否定する人は社内で見たことがありません。みんなで良くしていこう、ルールの中でなんとか柔軟に考えていこうと、熱意を持って取り組んでくる人ばかりです。

インタビュアー:人を所属する部署で見ないので、縦割りの発想にならないですよね。持っているスキルや意志を見る。個々がどうしたいのかを大事にしますよね。

Aさん:そうなんです。そういった意欲があれば活躍できるチャンスはたくさん転がっているし、逆に自分の仕事はここまでだと限定してしまうと、そこでできることは止まってしまう気がします。

スピード感と臨機応変な対応を一丸となって楽しむ働き方

インタビュアー:どんなところにレメディならではの社風や働き方を感じますか?

Aさん:取引先の方から、レメディさんはスピード感が全然違う、決断が早いとよく言っていただきます。社長の決断が早いので、担当者も早く進められるというのもありますが、特にピンチの時にみんなが一丸になる力がすごいなと思います。

例えばすでにA案とB案を検討してきて、A案で進めようかとほぼ固まってきたときに、急展開で全然違うF案が登場することがあります。もちろん一瞬混乱しますが、そういった時に前向きに捉えて一気に舵を切り、臨機応変に対応できる柔軟性があります。その結果、F案が成功するのを何度も経験しています。

インタビュアー:マニュアル化とは真逆ですが、それがレメディらしい良さですよね。

Aさん:はい。羊の放牧が思い浮かぶんです(笑)。普段の行動範囲は広く取ってもらっていますが、出口が決まったときには、みんなで一気に向かう!

インタビュアー:面白い(笑)。デジタル部の皆さんは、日頃から柔軟に協力しあっている印象です。

Aさん:それぞれの得意不得意を、自分でもわかっているし、お互い共有しあえているように思います。これは新しいことに取り組む部署にとってはかなり強みになるはずです。新しいことを始める時は知らないこと、分からないことがつきものなので、このことを聞くならあの人かな、とすぐに聞きにいくことができます。

ただ、そこで得意な人にすべて任せてしまうのではなく、知りたいから教えてと、あくまでも自分で吸収するスタンスを大事にしています。絆も強めながら、自分の糧にもなる。そういった日頃のコミュニケーションがとても心地よいですね。

インタビュアー:皆さん懐が深いですよね。あまりカリカリしている姿を見かけないように思います。

Aさん:自分たちが楽しいと感じるものをつくっているからですかね。基本的に、自分たちの納得がいって、お金を出してもいいと思えるものをつくっていると思います。だから部のアイデア出しのミーティングなども、いつも楽しくワイワイ話しています(笑)。

新技術で世の中の不便がなくなるような仕組みをつくっていきたい

インタビュアー:最後に、Aさんの今後の目標を教えてください。

Aさん:直近の目標は、先ほどからお話している現在開発中のシステムで治験を進めた薬剤の承認を取り、承認実績をつくることです。

もう少し大きな目標としては、新技術で世の中の不便がなくなるような仕組みをつくっていきたい、という思いがあります。デジタルネイティブの今の若い世代が、30代・40代になる頃には、XRも当たり前の技術になっていると思います。例えばVRゴーグルにしても、もっと小型化されて今よりも簡単に装着できるものになるかもしれません。オフィスがメタバース空間になり、自分は移動せずにアバターだけ出社する、みたいなことも想像できます。そういった時代や社会の変化を楽しみたいし、自分がその変化に少しでも参画できるようにチャレンジしていきたいです。

インタビュアー:Aさん、ありがとうございました!