再生医療スペシャリスト認定制度 受講者の声

全4回に分けお届けしてきた、『インテリムの再生医療事業』にフォーカスした特集企画も、今回で最後です。

最後は、実際に「再生医療スペシャリスト」を受講し、合格されたA.Oさんと、講師のS.Yさんの対談をお届けします。

研修を受講した感想や、研修の内容を実務で活かすことができた経験、研修の講師を通して感じたこと..等を聞いてみましたので是非ご覧ください!

―A.Oさんの自己紹介をお願いいたします。

臨床開発部のA.Oと申します。

インテリムに入社して丁度1年ぐらいが経過しました。

前職もCROで、新卒から約6年間モニターとして勤務をしており、1年前にインテリムに転職してきました。

前職で再生医療の治験を経験していたということから、インテリム入社後も再生医療の治験に携わる機会をいただきました。

―実際にインテリムに入社され、再生医療スペシャリスト認定制度を受講した感想は?

A.Oさん:

前職・現職でも再生医療の治験を経験していることから、

再生医療については最低限の知識があると思い研修に挑んだものの、実際に研修を受けてみて、細かい部分の知識がほとんどなかったことを実感しました。

大学では地球化学を専攻していましたので 、生物工学・医学の知識がほぼ無いままにこの業界に入った私にとっては再生医療の基本的な話であってもなかなかとっつきにくい分野 でした。

GCPや法律には日頃からモニターをやりながら触れてはいますが、どうしてあんなに法律用語って分かりづらいのかというくらい、勉強をしてみると分からないことがたくさんありました。

S.Yさん:

再生医療に関する法律には細胞培養やウイルスなどの専門用語がたくさんでてくるので、細胞培養等の経験がないと、文字を読んでも想像が出来ず、理解しにくいことが多いと思います。

そのため、「まず始めに細胞培養やウイルスの基礎や用語を学んでから、その知識を基に法律を読み解く」という流れで研修をしています。

再生医療に少し携わっていた人や、生物学関係の学部を出た人のほうが、とっつきやすい分野だと思います。

―再生医療スペシャリスト認定制度の受講者募集はどういった方法なのでしょうか?

S.Yさん:

初めて行った1期の研修は、実際に再生医療の治験に携わっているモニター全員を対象に実施しました。再生医療の治験に携わっているのだからという事で、半強制的に受講していただきました。

A.Oさん:

私はその1期生の一人でしたね(笑)

S.Yさん:

そうでしたよね(笑)

現在実施している2期の研修は、再生医療に興味のある人ならば、モニターに限らず自主的に参加できるシステムになっています。再生医療の治験に携わるのは、モニターだけではないので、全ての職種の方に再生医療の知識を持ってもらおうというのが狙いです。

 

―研修を受けてみて、実際の治験に活かせた知識や、今後活かせそうな知識はありますか?

A.Oさん:

モニター目線での意見になりますが、SMOの方々や治験実施施設も再生医療の治験の経験がないことや、再生医療に対応したSOPもないということが多くあります。

こういった際に、インテリム側が治験のマネジメントをしていく機会があるので、バックグラウンドとして再生医療の知識を深く持っているということが、先生やSMOと会話をしていく上で重要な知識だと実感しました。

―S.Yさんは講師としていかがですか?

S.Yさん:

私は、社内で再生医療研修の講師を行う以外に、再生医療の研究を行っている先生方を訪問して、一緒にお仕事をさせていただけないか営業をすることも多いのですが、再生医療の最先端を行く先生方とお話するうえで、研修資料の作成経験や講師の経験が活かせていると思います。特に、講師をする時は、受講者からどんな質問が来るのか分からないので、常に最新のニュースを確認するようにしていますが、こういった知識が先生方とお話をするときに役にたつことがあります。

また、自分が考えてもいなかった質問を受講者からされて、「あっ」となることもあります。自分が思ってもいなかったことに気付かされるところも、講師をしていて面白いところです。

講習の研修資料も、現場視点に立って作成をしました。具体的には想定質問に回答できる知識ではなく、先生方に対してコンサルテーションができるようなレベルになっています。

この研修を受講し、再生医療について深く説明ができるようになれば、先生からの信頼も厚くなると思うので、こういうことが出来て欲しいと思いながら研修講師をしています。

この研修の目標は、「再生医療等製品開発のコンサルテーションを行う上で必要な知識を付けること」ですので、内容は、再生医療の基礎知識から始まり、臨床試験の事、非臨床試験の事等、再生医療等製品を開発するうえで必要な知識がほぼ網羅されています。受講者には自分の職種の範囲の知識だけでなく、別の範囲の知識も持ってもらいたいと思っています。特にモニターは、最前線で先生方とお話できますので、治験の知識だけでなく、臨床研究や非臨床試験の知識などを持ち、先生方と深い話ができる様になれば、先生の信頼も厚くなるのではと思っています。

最後に、お二人が描く今後のキャリアを教えてください。

A.Oさん:

現在関わっている再生医療の治験は、前職で関わっていたものと類似製品で似たような治験ということから、せっかくインテリムに入社し再生医療スペシャリストの認定も取得したので、知識だけではなく経験も上乗せしていきたいと思っています。

現在携わっている、再生医療の治験とは違った疾患の治験にふれ、経験を積み、ゆくゆくはPLや再生医療企画開発室といった新しい経験もしたいと思っています。

S.Yさん:

今後は規制当局との話し合いなどに参加し、実際にどういうことが行われているのかを見たり、経験をしてみたいと思っています。